被災地では倒壊した住宅を横目に学校へと向かう子どもたちがいます。石川県能登町の高校では7日、生徒が自分の感情を画用紙の上に表現する特別授業が行われました。

講師を務めたのは能登町出身の染色作家府玻 杏さんです。

府玻 杏さん

府玻さん
「1月1日以降、きょう、いま、この瞬間までに感じた色んな感情があると思う。その感情を表現してもらいたい」

能登高校の生徒50人が受けた特別授業。地震発生から2月7日までの自分の感情を折り紙を使って表現します。

表現方法や使う折り紙の色は自由。生徒は自分の手でちぎり画用紙に貼り付けていきます。

被災地で生活する中、今の自分の気持ちと向き合って作り上げた作品。変わり果てたふるさとを前に、自分が感じた思いに向き合うきっかけとなったようです。


参加した生徒
「地震直後の暗い気持ちを背景に書いて、その上に明るい色で「戻」と書いて。明るい未来に戻ってほしいという気持ちを乗せた」


「まだ大きな地震にあったのを信じ切れていない気持ちを表現した」

府玻杏さん
「あのときこう感じた、あのときつらかったんだ自分、でも乗り越えたんだとか。前に進む本当に小さな小さなきっかけの1つにでもなれれば嬉しいかなと思う」