10分では避難できない…?「避難困難区域」

ただ、港町1丁目には、そもそも10分間では津波避難ビルにもたどり着けない地域があります。

大石一夫さん
「ここは学校から一番遠いところで、訓練では時間を設定して『10分以内に逃げてきてくださいよ』ってことで訓練するんですが、ここは残っちゃう。間に合わない」

上越市は、そうした地域を「避難困難区域」と位置付けています。港町の町内会は「避難困難区域」に住む高齢者らにあるものを配っています。このライフジャケットです。

上越市 港町防災対策委員会 泉秀夫 委員長
「逃げ遅れたらどうするんだって、どうしようもないじゃないですか。できることって水に浮いていようかって話ですよ。そのくらいに苦しい立場に置かれているんですよね。『津波にライフジャケット?そんなもの』って言われる方が多いんでしょうけど、そうやってでも命を救いあげたい」

「避難困難区域」について上越市は…

上越市 危機管理課 柳時夫 危機管理指導官
「自分たちのお住いの近くで頑丈な建物のあるお宅だったり、会社の建物を見つけて頂いて、そこに逃げ込むというようなことを検討して、ぜひとも訓練などをして頂きたいとお願いをしているのが現状」