「ノルマ」半減も口外せず“中抜き”か

藤森キャスター:
一方、星さんの独自取材で、政治資金収支報告書に不記載があった安倍派や二階派の議員らに、森山裕総務会長ら幹部による聞き取り調査が行われている、と。

その中で、このような話があったそうです。
2021年~2022年頃、安倍派の中ではコロナ禍で政治資金パーティーを対面で開催することが困難になった。そこで当時、清和会の細田会長から「(コロナ禍のため)パーティー券のノルマを半分にしよう」という話が出たそう。パーティー券というのは、これは企業に売るものですが、ある議員は、「ノルマが半分になったということを口外しないで欲しい」と言ったそうです。

星浩さん:
要するに、企業側が「ノルマ半分だったら、うちだって半分でいいじゃないですか」ということになるので、企業側には言わないようで欲しい、と。ノルマは実際には半分になったんです。

そうすると議員たちはどうしたかというと、派閥に納めるノルマが200万円の人は100万円に。残りの100万円をなんと自分のポケットに入れ、“中抜き”をしていた

どうもこのやり方で安倍派の人たちの一部は味をしめたんですね。それで「こういう形でどんどんそのピンハネができるんだ」というのが積もっていき、どんどん対象も広がっていった、というのが今回の裏金の一つのポイントだと思います。

プチ鹿島さん:
自覚はあったわけですよね。

星浩さん:
もちろんあったんですね。ということは、この「ノルマを外に言わないでくれ」っていうのはどうも悪いことをやってるっていう自覚があったんです。

それから、会計責任者とか秘書に任せてるんじゃなくて、その議員本人がやっぱり自覚があった、ということの表れなんですね。

プチ鹿島さん:
それをアンケートで聞かないといけないですよね。

小川キャスター:
本来は自分たちで明らかにしなきゃいけないのに、それを秘書や事務所スタッフに任せていたという話をしているわけですよね。

星浩さん:
今までは、検察の調べにそういうこと言ってたんですが、今回その政治家同士の調べだったものですから、ちょっと“口が滑った”というか、“本音が出た”っていう面も出てきたようですね。