総理が発言した“議論”に「議論する場なのに」

小川彩佳キャスター:
国会論戦を見て、パックンは注目した答弁があったそうですね。

パトリック・ハーランさん:
(岸田総理からの)「議論」という単語がとても目立ちました。一つ例を挙げると、政策活動費の廃止について岸田総理は「政治資金の透明性に関わる議論、法改正の議論、これは重要な議論、こうした議論、政治活動の自由と国民の知る権利のバランスの中で、議論を行うことについて、党としても、真摯に議論していきたい」(日本維新の会 藤田幹事長への答弁)とおっしゃってます。

これは予算委員会で、議論している場です。議論する場なのに、議論する必要性についてだけ語っているんです。

小川キャスター:
議論する場で、議論する必要性について語っていると。

パトリック・ハーランさん:
そうです。最後の方を見てください。「議論を行うことについて、党としても、真摯に議論していきたい」。なので、すごくフラストレーションが溜まってました。

岸田さんは、総理大臣という肩書き、党首・総裁という肩書き、その両方をお持ちの方なんですけど、この答弁はどちらの立場でしてるのか、すごく曖昧でした。党のために考えてるのか、それとも国民のために考えているのか、全くわからない。

考えたい、議論したいなどではなく、「私はこうやりたいです」、「こうするべきだと思います」、「それよりも、こうします」という断言するような議論が聞きたかったなと。

議論という単語が登場しない議論を聞きたかったなと思います。