日本で初めて「世界農業遺産」に認定された能登地域。農業・漁業・畜産業にも甚大な被害が出ています。珠洲市にある牧場は「本当はしたくない」と、乳牛を全て売ることを決断。七尾市の牡蠣養殖業者は「能登の人口を減らさない」と、生後5か月の子どもと離ればなれになりながらも漁を再開しました。

「世界農業遺産」の田んぼに亀裂 「西から東に全部やられた」

田んぼの数は大小合わせて1004枚。奥能登観光のシンボル輪島市の白米千枚田です。
能登地域は世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域として2011年、日本で初めて「世界農業遺産」に認定されました。

地震後、この白米千枚田の田んぼには無数の亀裂が走り、水が張れない状況です。

能登町出身の男性
「まさかこんなことが起きるなんて。『西から東に全部やられた』という感じです」

石川県によりますと、農業、漁業、畜産業などで働く人の割合は、石川県全体では3.3%ですが、能登地域ではその約3倍、約10%に上ります。