能登の美しい風景を残すには?農林水産業の再建

山口さんの自宅は、住める状態ではありません。生後5か月の子どもと妻は、金沢市に避難していて今は、離ればなれの生活です。毎日、動画が届くそうですが…

カキ養殖業 山口さん
「この2週間でも、子どもの成長をちょっと最近よくしゃべるようになったなとか感じますし、そういう成長があるなかで、そばにいれないというのは凄い寂しさがあります」

それでも、能登の復興に向けて前を向いています。

カキ養殖業 山口さん
「能登の人口を減らさない。少なからず減るとは思うんですが、能登の人口は減らさずに、そのためにはカキ貝という産業を継続し続けて、復興したら現地に来て、能登に来てカキを食べてほしいなと思います

小川彩佳キャスター:
被災地の皆さんは、目の前の生活を整えていくことが最優先だと思います。しかし同時進行で能登の第一次産業をどのように復旧、復興させていくか、ここも大きな課題ですね。

片山記者:
そうですね。どうしてもニュースというのは災害や被害の現場が中心なのですが、現地に入って一番最初に感じたのが、本当にきれいな風景だなということです。

その風景を担っているのが、農林水産業、第一次産業ではないかなと思います。能登は第一次産業の方が多く、その方々が景観とともに、雇用やコミュニティを維持しています。

しかし、高齢化率はとても高く、被害は甚大なので、廃業を考える方も多いと聞きます。

今後、復興にあたっては、どうしても経済的に効率を考えた復興というのが考えられがちですが、当然、伝統や文化を残した復興というのも考えるべきではないかなと感じました。