野党間の連携が不発に終わった原因は他にも…

敗因分析(2)知事選の影響


【新潟県立大学 田口一博准教授】「直前の県知事選挙のときの構造と同じと言えば同じなんだけど、足並みが乱れたというところが大きいでしょう」

地方政治に詳しい新潟県立大学の田口一博准教授は、5月の新潟県知事選の影響を指摘します。知事選で、立憲民主党県連は候補を擁立できなかった上、共産党が推薦する候補を連合新潟への配慮から推薦することもできず、自主投票を決定しました。

立憲民主党新潟県連代表で、森さんの選対本部長を務めた菊田真紀子衆議院議員も、直前の知事選での不協和音が態勢構築の遅れにつながったと振り返ります。

【立民 菊田真紀子 県連代表】「知事選挙の最中には我々結局ほとんど活動が制限されているわけですから、それが終わってから態勢をつくっていかなきゃいけないという、すごく難儀な選挙でした」

【新潟県立大学 田口一博准教授】「彼らの言葉でいうと『草の根』を支えている党員に浸透するかどうか、また党員だけじゃなくて、そこから声を掛けてもらって票が集まる。それは時間がかかりますから、その声掛けが遅ければ遅いほど、よそに草は刈られちゃう」

敗因分析(3)「最重点区」めぐる党本部の姿勢

【立民 西村智奈美幹事長】「現職議員の議席ですので、必ず勝っていただきたい必勝区。最最最重点区です」

与野党両陣営が「最重点区」と位置づけた新潟選挙区。自民党は選挙期間中に岸田総理が2度も県内入りしたほか、毎日のように大物議員がやって来て候補を応援し、まさに「総力戦」を展開しました。一方…

【立民 泉健太代表】「与党の方も党幹部を次々と新潟に入れています。そういう中で立憲民主党としても総力を結集して勝ち抜きたい。その意思を示すためにやってまいりました」

立憲民主党の泉代表が県内入りしたのは投票日の3日前。菊田県連代表からはこんな本音が漏れました。

【立民 菊田真紀子 県連代表】「総理が来る、閣僚級が来る、業界団体に対する締め付け、あれだけある中で、それを跳ね返す力は県連レベルではもうほぼ無理。もうちょっと…あれだね、『最重点選挙区』と言うのであれば(党本部から)てこ入れがあってもよかったんじゃないかな」