敗因分析(4)最終盤で起きた事件


投票日の2日前に起きた、安倍元総理が銃撃されるという衝撃的な事件で「潮目が変わった」とみる声も聞かれました。

【米山隆一衆議院議員】「本人は言いづらいでしょうけど、やっぱり安倍元総理の事件の影響はあったと思いますよ。調査を見る限りそこまではかなりデッドヒートだったのが、そこで一気に離されたっていうのはあるとは思いますね」

【森裕子氏】「この場をお借りして、安倍元総理のご逝去に対して衷心より哀悼の誠を捧げたいと思います」

安倍元総理への追悼から始まった選挙戦最後の演説。森さんの勝利の鍵であった無党派層の取り込みについて、県連幹部は「最終盤の盛り上がりにかかっている」とみていましたが、事件を受けて演説もややトーンダウンせざるを得ませんでした。

一方で事件をきっかけに、そもそもの「力の差」が露呈したとみる意見も。

【社民党 小山芳元 新潟県連代表】「(票が)流れるっていうことは、うちらの力が弱いってことだから。うちらの力が強ければ、同情票なんて流れないわけだから。それだけ力の差があったってこと」

4期目に届かず国会を去ることになった森さん。心残りは選挙戦でも一番に訴えてきた物価高対策です。

【森裕子氏】「皆さん生活がお困りですし、事業者の方は今後の見通しが立たない。きちっとした対策をやってほしいという、その声をいただいて、それを私が訴えている。国会でずっとやってきたが、それが全く残念ながら、現政権はくみ取っていただけなかった」

今回の参院選で全体として改選前から議席を6減らし、大きく後退した立憲民主党。来年には4年に1度の統一地方選が控える中、今回浮かび上がった課題をしっかりと検証していく必要がありそうです。