「宮古弁」の印象に残る語り口で災害時の対応を紹介するDVDが、岩手県宮古市にあります。制作を手掛けたのは防災士を中心に組織された市民団体です。行政だけを頼りにせず、自らの命を守ろうとする取り組みを取材しました。

宮古弁で語るこの映像が収録されたDVDは、防災を目的に制作されました。
「ごみ袋というのが役に立ちます。“首っ玉”の所切ってかぶればカッパにもなるし、風呂敷の代わりにもなるしねんす。それから一番は、やっぱりね、誰だってねえ、用を足したくなりんす。そん時はね、段ボールを借りてそこにかぶせてす、便
所代わりにもなんだす」
制作したのは市民団体、「宮古市民でつくる防災・減災を考える会」のメンバーです。

防災士の八木惠理子会長は、会を設立したきっかけをこう語ります。
(宮古市民でつくる防災・減災を考える会 八木惠理子 会長)
「最初は町内会で自主防災会を立ち上げたんですけど、高齢の方と商店街の(仕事の)ためになかなか活動が難しい。防災活動がなかなかできない」
2020年の設立後、会のメンバーは防災についての勉強会などを続け、2021年からは津波避難場所に着目し、調査を進めています。

(八木会長)
「市街で一番近い避難場所が横町高台だったので調査してみたらば、入り口が分かりづらい、実際に上がってみないと分からない。それでDVDを作ることを決めた」

防災に関する情報を地域の言葉で発信するDVDには、八木さんたちの工夫が詰まっています。