東日本大震災の発生直後の岩手県宮古市は危険な場所が多く、ボランティアの受け入れを行っていませんでした。当時はガソリンを手に入れることが難しく、燃料切れの車が緊急車両の通行の妨げになる恐れがあったことも受け入れを行わなかった理由の一つです。

ボランティアの受け入れは、一般的に各都道府県や市町村の社会福祉協議会がボランティアセンターを立ち上げて行います。その中で、ボランティアコーディネーターが被災した人たちのニーズを吸い上げ、どこに何人のボランティアが必要かを考えて配置します。

宮古市の防災士の男性は、このニーズの吸い上げに時間がかかると指摘します。今回の能登半島地震でもボランティアに向かうのは、「自治体からの募集があるまで待ってほしい」と話します。

それでは、能登半島地震の被災地の県外からのボランティア受け入れはいつ頃になるのでしょうか?

東日本大震災が発生した2011年の宮古市の例で見ると、県外からの個人のボランティアの募集が始まったのは、発生からおよそ2か月が経った5月のことでした。能登半島地震でも県外からのボランティアの受け入れはもう少し先になるかもしれません。

被災地の自治体では、ボランティアに関する問い合わせの電話1本が業務のひっ迫を招く恐れがあります。受け入れ準備が整った自治体の情報は石川県のホームページなどで発信される予定です。現地でのボランティアを考えている人は、今はインターネットなどでの情報収集が肝心です。