流経大柏 三田村選手

 10点差となり残り時間10分。ここから天理の強烈な反撃が始まります。ハーフ団を入れ替えて、一段と攻撃のテンポを引き上げると、FWの選手たちも呼応。そして23分、敵陣ゴール前に攻め込むと、キャプテンの内田涼選手が、低い姿勢からタックルをもともせず、インゴールに飛び込んでそのままトライ。ゴールも決めて15対12と3点差に詰め寄ります。

 ここからは、まさに執念と執念のぶつかり合い、息詰まる攻防が続きます。インジャリータイムも3分を過ぎた33分、天理は、敵陣ゴール前10メートールでラインアウトのチャンスをつくると、得意のモールの形を作って、そのまま一体となって一気にインゴールまで押し込みます。グラウンディングができていれば、大逆転のトライ。

しかし、「モールを一気に押し込まれて、やられたと思ったが、目の前に(天理の)FWの選手が来たので、こんなところで負けるわけにはいかないと思って、必死で体をボールとの間に入れた」と話した三田村選手。執念のディフェンスで、逆転のトライを許しませんでした。試合は、このままノーサイド。ノーシード同士の大熱戦は、流経大柏がぎりぎりのところで踏ん張って、ベスト8進出を果たしました。