都内各地で行われる、年末年始の生活困窮者支援

池袋では12月29日、NPO法人「TENOHASI」が東池袋中央公園でお弁当を配ったり、年末、日雇いの仕事を失ったとか、住まいがない、年を越せないかもしれないといった様々な相談に乗りました。お弁当を受け取った人は350人弱。相談には10数人が訪れました。隣では、一般社団法人「つくろい東京ファンド」がバックアップする「ほしぞら医療班」の無料医療相談もありました。「TENOHASI」は、12月31日、1月2日も同じような活動を行います。

池袋の食料配布

このほか、新宿の都庁前では「自立生活サポートセンター もやい」。西早稲田では「反貧困ネットワーク」などが同様の活動を行いますし、他にも渋谷や台東区内等々、様々な場所で民間団体による支援が行われています。町田市内では1月1日、「生活困窮者支援りぼん」が食料支援を行うほか、随時相談を受け付けています。 

生活困窮者支援りぼんの活動

ホームレス状態で働いている人をサポートする東京都の事業「TOKYOチャレンジネット」は29日と30日、新宿・歌舞伎町の窓口を臨時に開け、必要な人には一時宿泊場所を提供しました。1月3日までの残り4日間は行政の空白期間となります。取材した29日の池袋でも、「TOKYOチャレンジネット」の臨時の窓口のことを知らず、相談に来た人が何人もいて、必要としている人に周知できているのか、課題が感じられました。

「TENOHASI」ではコロナの流行が終わっても、年末年始だけでなく普段のお弁当配りに並ぶ人数が減る様子をみせません。支援の情報を探せない人、情報が届かない人もいるでしょう。見えない、見えにくいところで困っている人はまだ大勢いるとみられます。国や自治体にはまだできることがあるはずです。

(担当:TBSラジオ「人権TODAY」崎山敏也)