「関与を認めさせるというのが難しい」 “不逮捕特権”が始まる通常国会まで1か月

良原キャスター:
今後の捜査の展開はどうなっていくのでしょうか。

通常国会ですが、例年だと1月中旬以降に始まります。通常国会が始まると、議員には“不逮捕特権”があります。

それまでに1か月もないわけで、ここまでに大きな局面を迎えるのか注目されます。

ホランキャスター:
実際にこの件が大きく動きそうだというふうになると、どのタイミングになるのでしょうか。

特捜部元検事 坂根義範 弁護士:
通常国会が1月中旬に始まってしまうと、3月末の予算審議に向けて、おそらくすごく忙しくなってくると思います。その前に検察が何らかの決着をつけるか、処分を示すという展開になると思います。

ホランキャスター:
これだけ大きな事案になるとだいぶ短期間だという気がするんですけれども、この短期間でどうにか捜査をある程度一区切りつけるということ自体は、可能なんでしょうか。

特捜部元検事 坂根義範 弁護士:
おそらく今は、客観的な分析が終わった段階なので供述を得ている。食い違い等々を精査して、誰が首謀者かの見極めをつけると。

検察の最大の仕事は起訴するかしないかの刑事処分です。それを国会会期前に、何らかの形で示していくんだろうと思います。

ホランキャスター:
坂根さんから見て、今回の立件というのは難しそうなものなのか、それともある程度の筋道が見えているものなのか、どのような見立てでいらっしゃるのでしょうか。

特捜部元検事 坂根義範 弁護士:
筋道自体は、検察が見通していると思います。議員たちや事務総長や派閥のトップクラスの方々の関与、いわゆる共謀ですね。共謀が認められて、全体を共犯として捉えられるかどうか、そこはなかなかこれから難しい判断・捜査が続いていくと思います。

ホランキャスター:
その難しい点というのは、具体的にどんな点ですか?

特捜部元検事 坂根義範 弁護士:
やはり議員たちが認めてしまえば、政治生命を失いかねません。しっかりした供述はなかなかしないと思うので、そこを切り崩していくと。関与を認めさせるというのが難しいと思います。

日比キャスター:
この点が非常に難しいですよね。同じ質問が投げかけられることもあったということなんですが、聴取としてはどのようにしていくのでしょうか。

特捜部元検事 坂根義範 弁護士:
おそらく議員たちは忙しいので、そんなに何回も同じことを聞いていないと思います。関係者には聞くとは思います。

おそらくメモ・ノート等に、事務担当者から上の者に報告があったなど、そういうメモが残っていれば、「あなた報告を受けたんでしょう」と、客観的証拠に沿うような供述を得ていく。そこで共謀を明らかにしていく、という積み重ねだと思います。