当時、現場には安倍元総理の演説を聞くために多くの人が集まっていました。
(目撃者)
「前に立っている人はみんな感じたと思いますが、衝撃波が自分の体に押し付る感じ。はじめは爆弾投げられたと思いました」
「安倍さんが壇上に立っていたが、そこからいなくなった」
「演説を部屋から聞いていた。バーンと音がなって、演説がとまって、演説のあたりで事故かなと思った」
「いきなり、演説よりもさらにでかい音でパーンパーンという感じ。大きめの爆竹がなったのかなと思った。見たら、すごいことになっていた」
「(容疑者が持っていたのは)望遠付きのカメラだと思っていたんですけど、パーンと音がしたので。周りの方は『わーっ』って言うてたし、『ほんとか』『まじか』というような叫び声はありました」
「(容疑者は)安倍さんをめがけて撃って、2回目に安倍さんに当たって、前にガードレールがあったんですけど、そこに安倍さんが倒れるような感じで倒れて。(容疑者の)男は撃った後も銃はその場において逃げることはなく、SPみたいな人にすぐ取りおさえられた。対抗することもなく声も上げたりしていない」

安倍元総理が銃撃されたことを受け、8日午後3時前、岸田総理が取材に応じました。
(岸田文雄総理)
「今回の犯行の背景については、まだ十分把握できておりませんが、いずれにせよ、民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできないと思っています。最大限の厳しい言葉で非難いたします」
(松野博一官房長官)
「いかなる理由であれ今回のような蛮行は許されるものではなく、断固非難します。政府としては各種の対応に万全を期してまいります」
そして、各地で選挙戦を行っていた政治家らにも事件の一報が伝えられました。
(安倍元総理の実弟 岸信夫防衛大臣)
「今回の安倍元総理に対する銃撃はまさに民主主義に対する冒とくであります。特に参院選の最中にこのような暴力によって言論弾圧が行われることはあってはならない、断固非難したいと思います」
(自民党 世耕弘成参議院幹事長)
「新幹線の中で第一報を受けまして大変驚いております。日本の再生に向けてまだまだ安倍元総理の哲学、人脈、能力が必要ですので、とにかく回復してほしい。今はそれを祈るばかりです」
(小泉進次郎衆院議員)
「選挙の応援演説をするつもりで参りましたが、さきほど大分空港について、車で移動中に奈良県において演説中の安倍元総理がなにものかによって撃たれたという一報に接しました。日本の民主主義の選挙が行われている真っ最中に、こういったことに接したときに、果たしてこのまま選挙の応援をやるべきかどうか、そういったことを考えました」

8日午後4時半ごろ、安倍元総理の妻・昭恵さんが近鉄大和八木駅に到着しました。そして、8日午後5時前、奈良県立医科大学付属病院の中へと入っていきました。その後、午後5時3分に安倍元総理の死亡が確認されました。
参議院選挙が行われていた最中に起きた今回の事件。警察は8日午後、山上容疑者の自宅に家宅捜索に入りました。爆発物の可能性も含めて慎重に行われているということです。犯行の動機は何だったのか。警察による全容解明が待たれます。