星浩氏「(議員は)そう簡単に逃げられない仕組み」
井上キャスター:
一つ、とても解せないのが、星さんも今ちらっとおっしゃった、何かの疑惑を持たれている人が「これは政策活動費だと認識していた」と言い始めたじゃないですか。「これは抜け道なんだ」と。
「これは政党から個人が寄付を受けているので収入ではない。しかも使い道を明らかにしなくてもいい。寄付だと思っていたので」という…。こんなことが許されていいのでしょうか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
二つ、おそらく許されないポイントがあります。
一つは、政策活動費とは党から直接その人に渡されるものですから、今回は明らかに派閥を経由しているわけですので、ちょっと無理がありますよね。
井上キャスター:
派閥が経由されることはない、ということですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
ということですね。一旦、派閥にもしいったとすれば、直接ではないということが一つ。
もう一つは、この人たちみんな、献金というかパーティー券を一旦、派閥に上納しているわけですよね。それがキックバックで戻ってきているわけで、派閥をマネーロンダリングに使っているわけですので、派閥に上納しているのは何の目的だったかというのは、まったくそれではわからないですよね。「政策活動費できた」というだけでは。
井上キャスター:
活動費だとすれば別に上納する必要はないですよね、と。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
上納したやつが派閥を経由して自由に使えるお金で戻ってきているというのが今回の仕組みですから、政策活動費だと、何もしないのに幹事長からきたということになりますので、説明はつきませんよね。非常に苦しいと思います。
ホランキャスター:
「なぜ上納したんですか」というところに対して、答えられうる選択肢はいくつかあるんですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
上納しているのは表に出ていませんので、ですからそれは上納して、極端にいえば「派閥のために貢献しようと思った、派閥からお礼として戻ってきた、それで両方とも記載するのを忘れた」という理屈は成り立つかもしれません。
しかし、あまりにも多額ですし、あまりにも継続しているわけですから、ちょっとそれも難しいとは思います。
井上キャスター:
そうなると、額があまりいっていない議員に関しては、これで逃げ切れる可能性があるという考え方?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
宮沢さんの場合は(派閥からの収入が3年間で)140万円と言っていますので、おそらく宮沢さんもそのへんの計算があって「私は140万ですから、それも派閥から言われたので勘弁してください」という狙いもあるのかもしれません。
井上キャスター:
ある程度いけると踏んでいる人から口を割っていくというか、自分は生き残れるんじゃないかというところで手を打っている発言ともいえるわけですね。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
ただ、検事からすると派閥からということはありえなくて、「誰ですか」と敏腕検事は詰めますよね。そうすると「いや、実はこの人です」と。
で、この人にさらに裏を取ったら「そんなこと言ってませんよ」という話に絶対なってきますから、そう簡単に逃げられないという仕組みにはなっていると思います。