菊池市に伝わる“龍の伝説”

菊池市では毎年夏になると「菊池白龍まつり」が行われます。

この祭りの起源が「白龍伝説」。そこには、菊池温泉発祥のことが伝えられていて、一部の地名でも「龍(竜)」が残るなど、菊池市にとって「龍」はとても馴染み深いものなのです。

住職がプロジェクトのため相談したのは福岡県にある『はせがわ美術工芸』。全国にある神社仏閣の、国宝を始めとする文化財などを修復している会社です。

住職は「龍の彫刻画」の制作を依頼していました。

秋吉住職「すごいですね」

はせがわ美術工芸 彩色技術部長 千々和政広さん「大きいですね、やっぱり。この辺に濃い色を入れたい。影の部分を濃くしたいと考えている」

作品づくりは『彫刻彩色(さいしき)』という技法を使います。

龍のデザインを立体的に彫刻で施しますが、大きい作品になるためパーツ分けして作業をすすめます。

彩色を40年やっている千々和さん、大きな作品の依頼は希少な経験になると話します。

千々和さん「線の太さや濃さなど(全体の)大きさを想定しながら作業していかないと。あれだけの大きな彫刻彩色はないです。ない人は一生(携わることが)ないかもしれない」

この彫刻画は本堂の天井に設置します。

秋吉住職「本堂は明治10(1877)年の西南の役で燃やされていて、焼失した本堂の天井に雲龍図があったと伝えられている。ゆくゆくは(雲龍図を)復活させたい」

住職は彫刻画以外にも、職人に制作依頼したものがありました。