2007年には新潟県上越市内で、風車のプロペラが炎をあげて落下した落雷事故の例もあります。

落雷でプロペラが被害を受けるケースも

エネルギー・環境分野の国立研究開発法人『NEDO』によりますと、こうした雷による被害は日本海側で多く確認されており、冬の雷対策を優先的に考慮すべき「雷対策重点地域」として、新潟県の主に海岸沿いを2008年公表のガイドラインで指定しています。

それでは、新潟市の“雷対策”はどうなっていたのでしょうか?

風車建設の事業者公募に際して、新潟市が提示した当時の募集要項では、設計の基本条件として、塩害対策や強風への強度については明記されていますが、落雷対策については触れられてはいませんでした。

国の基準では、避雷針などの雷を避ける設備の設置が義務付けられる風車は高さ20m以上からとなっていて、高さ13mの「なぎさの白い風車」には設置義務がありません。また新潟市は、同じタイプの風車を設置している福岡市で落雷対策をしていないことも参考に「なぎさの白い風車」には避雷設備を設置しませんでした。

【新潟市環境政策課 小泉英康課長】
「大型風力ほどの落雷対策に注意を払わなければいけないという認識は当時は欠けていた部分がありまして、そこは今思うと反省点としてあったかなと…」