時には“夜逃げ”されることも

だが、厳しい現実もある。

坂本さん
「ちょっと、すみません電話。もしもし…。夜逃げしたって。とりあえず、行きましょうか」

坂本さん
「せっかく助けて居住支援もして。食糧支援も一週間ちょっとで『食べ物なくなりそうなんで』とか言って、食べ物を持って行って…みたいな。そんなんしていても、最後こんな感じで夜逃げされてね。やってられへんですね」

本気で向き合ってきたからこその、怒りと徒労感。夜逃げをしたのは、1か月前に支援したばかりの男性。窃盗罪で執行猶予付きの有罪判決を受け、拘置所から坂本さんの元へやってきた。

坂本さん
「2月17日にお金を全額おろしていますね。11万7000円。生活保護費ですね。そのまま飛んだんでしょうね。こういう、だらしないやつに限って、小銭が絶対に落ちている」

生活保護費が支給された途端、2~4万円ほどの家賃を支払わずに部屋から姿を消す人は後を絶たない。それでも、活動をやめるわけにはいかない。