「生きている人誰にも、等しく物語がある」

先月28日、岡山市で出版を記念したイベントが開かれました。
(朗読)
「毎朝ふたりでご飯を食べるのが、僕のいちばんの楽しみ。イチコさんもお前と食べるご飯が大好き、だって。二人で過ごした二十年。一緒にご飯を食べているだけで最高に幸せだったな」

(写真家・中川正子さん)
「しゃべると泣いちゃいそう。ねえ。見て、彼女。同じ。私も」
「やっぱり生きている人誰もが等しく物語があって、変わり映えしないって思っている人も絶対そんなことなくて、そんな中に毎日いろんなドラマがあって、みんな生きていて、みんな自分のストーリーがあってっていう」
「この話に出てくる人も、特別な人はいないですよね。普通の人たち。みんな物語があってみんな尊くて、みんな生きている意味があって小さい喜びと悲しみと、でも希望があってっていう、そういう視点が持てるなって」

(参加者)
「短いお話ですけど、言葉の強さみたいなのを朗読を聞かせていただいて感じました」
「すごく透明感があって、見たことないんですけど、懐かしい気持ちになるというか心あたたまる写真だなって」
「中川さんの写真と桜木さんの文章が、じわっと入ってきました。すごく豊かなひとときを過ごさせてもらいました」

(写真家・中川正子さん)
「行間をじっくりと味わってほしい。行と行の間、言葉と言葉の間、言葉と写真の間をじっくり丁寧に見てほしいなって思います」
この「彼女たち」に収められた、中川さんの写真パネルの展示が、岡山市北区の「スロウな本屋」で11月20日まで行われています。
