横田拓也さんの姉・めぐみさんは今から46年前の1977年11月15日、部活動を終えて家に帰る途中に北朝鮮に拉致されました。

めぐみさんは当時13歳。新潟市にある寄居中学校に通う1年生でした。

「10月に59歳の誕生日を迎えたわけであります。私や私の家族、兄弟の中には、いつまでも”13歳のめぐみちゃん”の顔しか出てきません。『13歳から59歳までの顔を思い出してみろ』と言われても、できません。思い出の積み増しが出来ていないんです。本当に残酷なことだと思います」

拓也さんはいつも家族の中心で笑っていためぐみさんの存在を、こう振り返ります。

「めぐみはいつも家庭の中では明るくて楽しくて、面白いお姉さんでした。いつも食卓の中では会話の中心にいて、双子の弟がけんかをすれば間に割ってけんかをとめたり、そして本人自身は、何事にも前向きで積極的で明るく捉えていて、勉強、スポーツ、読書、そして生き物。あらゆるものに興味を持って毎日充実した人生を送っていた、そんなお姉さんでした」