2020年、87歳で亡くなっためぐみさんの父・滋さん。
母の早紀江さんは今年、その滋さんと同い年になりました。

「私の亡くなった父・滋はめぐみと会わずに他界してしまいましたが、当時、父が願っていたのは『めぐみが帰国したら最先端の六本木を見せて、めぐみがいないときにこれだけ世の中が変わったんだということを見せてあげたい』というもので、私の母・早紀江の夢は、誰もいないところで雲に浮かぶ雲を見ながら『やっと自由になれたね』という時間を持ちたい。こんな当たり前のことを願っているんです」
拓也さんは「全拉致被害者の一括帰国のみを要求し、部分的解決や段階的解決は求めていない」とした上で、「絶対に諦めず、声を上げ続ける」と力を込め、最後に私たちに向けて、こう強く呼びかけました。

「拉致問題は横田家の問題ではなく、自分たちひとりひとりに課せられた問題だということを皆さまにもご理解いただきながら、必ず全拉致被害者を取り戻すのだという気持ちを固く持って、決意して、これからの日朝交渉の行方を見守っていただきたいと思っています」