「必要な人に知ってもらえるきっかけに」
迎えたセミナー当日。

打ち合わせで島村さんが考案した医療用ウイッグの装着体験も行われました。美容師としてこれまで培ってきたアピアランスケアの経験や知識を参加者に共有します。
斎藤愛さん
「風が吹いた時に、上がるじゃないですか。その時にこれが見えちゃうと良くないので…」

参加者は真剣な眼差しですが、時折り笑顔も見せながら講習を受けていました。
参加した美容師
「がんとか病気で脱毛してしまった後にお客様がいらっしゃらなくなったりとかなっていたので、そこら辺をケアできなかったというのもあるし、そこをケアしての美容師かなと思いますので」
参加者
「私も6年前にがんを患って『がんサバイバー』で安心して相談できるところが増えるといいなって。行政だけではなく、市民側からの運動も大事」
参加者からは斎藤さんたちの活動を応援する声のほか、「活動に加わりたい」という声も聞こえてきました。
斎藤愛さん
「皆さんの熱い思いが伝わってきました。本当に世の中捨てたもんじゃないなと… 県内もがんの人だけではなくて、ウイッグが必要な人はいっぱいいるので、そういう人にも知っていただけるきっかけになれば」
確かな手応えを感じた斎藤さんは、セミナーで出来た繋がりを大切にしてさらに広げていきたいと話します。
斎藤さんが灯した小さな明かり。たとえ今は小さくても仲間が集うに連れて輝きを増していき、いつかきっと、県内を明るく照らすでしょう。