でも、弱さやもろさは問題ではないのです。自分の愛するもののために戦う、自分の家のために戦うという強さを、自分の中に見いだすことが重要なのです。私たちは皆、傷つきやすく、とてももろいのです。でも、他に選択肢はありません。戦うしかないのです。

ロマナ:
もうひとつのメッセージは、団結についてです。人たちを鼓舞し、やる気を起こさせなければならない。そして、一丸となって戦い、勝利するのです。
アンドリー:
世界中に共通することですが、誰もが自分の居場所を持つべきだという大切なメッセージでもあります。私たちは自分自身について考え、自分の長所や底力は何なのか、自分の得意とすることは何なのかを見いだす必要があります。自分が一番得意なことをすればいいのです。それは、誰にとっても重要な、共通の任務であり、共通の勝利でもあるのです。
ロマナ:
この戦争で、孤独になることをみんな恐れています。何が起こっているのかを注意深く見てほしい。私たちは皆、他の国の人たちからのサポートとエネルギーを必要としています。私たちは一人ではなく、安全な未来という共通の価値観のもとに生きているのだという気持ちを持てるのです。これは本当に重要なことです。
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ウクライナの子供にとって「普通の生活への架け橋」となっている絵本。いま、日本でこうした絵本を手に取ることは、戦時下の現実を“自分事”として受け止め、考えていくための「架け橋」になるのかもしれません。