ツキノワグマ「原付バイクくらいの速度」で走る

――基本的に、クマは人が食べるものにも興味示すんですか。

(岩手大学・山内貴義准教授)自然にいるクマは草食がメインで、木の実やさくらんぼを食べたり、そういった感じですけれども、ただ雑食でもあるので、人の食べ物や残飯にも執着して食べたりはします。

――遭遇する可能性のあるツキノワグマは、本州や四国に生息し体長約110~150cm、体重約80~120キロと大型です。強い力と鋭い爪、時速40km以上、原付ぐらいのスピードで走るということです。推定の生息数では、関西だと京都と兵庫に多いのではないかというデータが出ています。山内先生の見解では、「クマの頭数管理だけでなく被害を与えるクマの対策が必要」ということです。

(岩手大学・山内貴義准教授)クマの管理は基本的に都道府県単位で行い、適正頭数になるように誘導する形で計画が進められ、被害が出ないよう電気柵を張ったり、草刈りをしたり対策をしているんですけども、ただどうしても被害を出してしまうクマがいます。そのクマを基本的には効率よく捕獲することも行っているんですが、なかなか捕まらないっていう現象があります。クマを捕まえるのって非常に時間と手間がかかります。なので、もうちょっと踏み込んだ対策も今後必要なのではないかと考えます。