『母が作ってくれた思い出のお菓子』そのレシピを題材にした小説

 堺市内に住む岩内真理子さんは今年7月から箱主をしています。

 (中道さん)「今回はどんなテーマですか?」
 (岩内さん)「今回は『プリンとコーヒーゼリー』で」
 (中道さん)「いいですね」
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 岩内さんがお店に持ってきたのは本の表紙。書かれているのは「プリン」の文字です。さらに、岩内さんが自身の本箱から取り出した他の本には「怪盗マドレーヌ」と書かれていて、どうやらこちらもお菓子の話のよう。これらは岩内さんが自分で書いた本です。いったいなぜお菓子がテーマの本を置いているのでしょう。
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 (岩内真理子さん)「こんな感じのレシピなんですけれども。マドレーヌの母のレシピなんですけれども」

 岩内さんが自宅で取り出したのはお菓子のレシピ。料理好きな岩内さんのお母さんが考えたもので、ドーナツやサブレなど幼いころによく食べた思い出の味だといいます。
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 (岩内真理子さん)「こういう感じの母のメモが、作るたびにバラバラと紙で書いてあって、このままだと母しか解読できないし、母がいなくなったら復活させることができないので」

 お母さんのレシピを形にして残そうと決めた岩内さん。せっかくなら誰かに楽しんでもらおうと、レシピを題材にした小説を書き、本箱に置くことにしたのです。
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 岩内さんの挑戦に、娘の透子さん(14)と朔子さん(11)は。

 (透子さん)「お母さんがおばあちゃんから教えてもらって、また私たちに教えてくれたら、この味をずっと食べられるので教えてくれたらうれしいです。(Q作ってみようかなと思う?)めんどくさがりなので作るかはわからないです」
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 本を作るのが夢だったという岩内さん。針と糸を使って一つ一つ手作業で思いを込めて作ります。
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 岩内さんが完成した新しい本を置きに来ると、新作を楽しみに駆け付けた人がいました。

  (利用客)「レシピはどんな感じで?」
 (岩内さん)「レシピはね、今回こんな感じで。すごく書いているんですけど」

 お菓子作りが趣味で、岩内さんの本のファンだといいます。

  (利用客)「ぜひまた作らせていただきます」
 (岩内さん)「あっ、そんな、参考程度にしてください」
  (利用客)「愛のあるレシピなので、ぜひぜひ」

 岩内さんの思いが本を通じて手渡されていきます。