暑い季節に食べたい、しめサバやカツオの刺身。注意しなければいけないのが、魚の中に住み着いている「アニサキス」です。全国で相次いでいる、「アニサキス」による食中毒。ひるおびでは実際にアニサキス症を体験した人や、鮮魚店での対処法を取材。美味しく食べるためにも、知っておきたい予防法をお伝えします。

■“食中毒第1位”アニサキス 全国で多数発生

全国でアニサキスによる食中毒が相次いでいます。厚生労働省によると、2022年に入ってから124件が発生。主に、イナダ、イカ、サバ、アジといった近海の魚を食べて発生しています。

2017〜2021年のデータでは、食中毒の発生件数のうち、寄生虫「アニサキス」が1756件と原因としては一番多くなっています。

■食中毒が起こるメカニズムを知ろう

アニサキスは、寄生虫の中の線虫類に属します。成虫は10センチほどで、幼虫は2、3センチ。幼虫の太さはシャープペンシルの芯くらいと細く、色は白いので、魚の身の中にいると目視できるかどうかという感じです。

どのようにしてアニサキスによる食中毒が起こるのでしょうか。

▼クジラなどの腹の中で、アニサキスの成虫が卵を産みます。
▼卵がフンとともに排出されると、海中のオキアミが卵を食べます。
▼そのオキアミを魚が食べ、アニサキスの幼虫が魚の内臓に寄生します。

アニサキスが寄生した魚が水揚げされ魚が死ぬと、アニサキスの幼虫が内臓から身へ移動することがあります。その魚を人間が食べると、腹痛、嘔吐、下痢といった消化器系の症状が出る、これが「アニサキスによる食中毒」ということなんです。

ーー細くて小さいのに、なぜ激痛が起こるんですか?

アニサキスを中心とする食物アレルギーが専門
東京海洋大学 嶋倉邦嘉准教授:

胃や腸にめり込む痛みです。要はアニサキスの幼虫が活発に動くんですね。温かいと盛んに胃腸の中で動き回って、胃壁や腸壁にぶつかると、そこから入り込もうとする。

アニサキスが寄生する可能性が高いのは、サバ、サケ、サンマ、イカ、カツオなど、主にオキアミを食べる魚介類です。一方、アニサキスが基本的にいない魚介類というのもあります。アユなど、海を回遊しない川魚や、管理して養殖された魚、貝類やエビなどにはいないということです。

ーー養殖の魚にはいないんですか?
嶋倉准教授:
基本的に生きたアニサキスはいません。ただ養殖の場合、魚に与える餌に、死んだアニサキスが混じっているという可能性は考えられます。