「名寄せ」で情報がまとまる、個人情報の単価上がる

――「名寄せ」というものがあるそうです。最初は生年月日・住所だけだった情報も、カード番号とか資産額、商品の購入履歴や家族構成がわかっていくと特定された価値のある情報となるため、名簿としての1人当たりの単価が上がっていくということです。バラバラの情報をあわせて情報価値を上げていくんですね。

(豊田真由子氏)私は情報は基本漏れているって思っているし、悪いことをしようとする人がいっぱいいるという前提で、身構えるのが大事。名簿が漏れているっていう前提でオレオレ詐欺に引っかからないとか、勧誘してくる商品に慎重になるとか、自分でセキュリティを張らないと守れない時代かなと思うんです。あと抑止力が大事で、今回は多分不正競争防止法に引っ掛かると思っていて、もしそうだと「10年以下の懲役または2000万円以下の罰金」になるんです。会社の方も、それを見過ごしたということで5億円以下の罰金になる可能性がある。社会的に、するとちゃんと罰せられるというふうにしないといけない。

(多田文明氏)そうですね、曖昧にして欲しくないです。犯罪集団というのは最新の情報が欲しいんですね。そうするといろんなものに使えるので。今回は900万件ですから1年間に換算すると90万件ですよ。それだけ多くの最新情報が行き渡ってしまったかもしれないということに対しての罰というか、そうしたものが必要になると思います。