店主のもう1つの顔は「通信制高校の教師」

 毎日約200個のたこやきを焼き上げる川人さんには、実はもう1つの顔があります。お店のオープン前は学校の教壇に立ち数学を教えています。通信制の高校で働く教師でもあるんです。

 (授業する川人さん)「1・3・9・27。これはどういうつながりがある?」

 生徒からはこんな声も。

 (生徒)「数学自体は好きってわけでもないんですけど、先生の数学がおもしろい」
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 (川人さん)「これ何?英検?」
 (生徒)「英検。準一級やって。答えどっち?」
 (川人さん)「4、4、4!これ絶対4!」
 (生徒)「4や!ハハハハ」

 教師として働き始めて10年。その気さくな人柄で多くの生徒から親しまれているようです。

 (川人佑太さん)「たこやき店では生活を十分にできるお金はまだ足りていないですが、もちろん伸びしろはあります。不安というよりは、学校の先生をやっている収入がありますので、それが生活の最低限のところを保障してくれている」
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 午後5時半、お店には先生でもある川人さんに相談にやってくる子がいました。

 「客でずっと来ていて、だんだん相談相手みたいに。何を相談してもアンサーがくるから、なんでなんやろうなって最初は思っていた。よく来るというか、第二の家みたいな感じです。たこやき食べに来るとかじゃなくて、普通に先生に話に来る」