ジュリー氏の手紙にみる「母親メリー氏の姿」

――会見にジュリー前社長は出席せず、手紙でコメントを寄せました。その手紙の内容は、『ジャニーだけでなく母のメリーも権力を握っていた。少しでも母と違う意見を言うと怒る人でした。メリーの命令で取締役でしたが、事実上、私には経営に関する権限はありませんでした。会社を終わらせ、ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切無くしたいと思います。』約11分間の手紙、井ノ原さんが代読されました。中村さんは週刊文春の記者時代にジャニーズ事務所から訴訟を起こされたという経緯もありますが、メリー氏はどんな人物なんでしょうか。
(中村氏)私は1999年に14回にわたるジャニー喜多川氏の性加害について、キャンペーン取材をしておりまして、その後もずっと、ジャニーズ事務所はどういう成り立ちなのか、日本の経済においてどんな役割を果たしているのか、そういう記事も自分で執筆をしていたわけなんですけれど、ジャニーズ事務所の発展においては、ジャニー氏が、タレントの育成と発掘を担っていて、経営面では藤島メリー氏がですね、グリップしていたわけなんです。その両輪で発展してきたんですね。
タレント、特にSMAPが急成長していく間に、その下の世代のタレントたちが抱き合わせでどんどん大きくなっていったという経緯があります。メリー氏の果たした経営面の役割ってのは非常に大きかったんですよね。やはりメディアをコントロールしていたこともそうなんですけれども、会見で代読されましたジュリー氏の手紙を見て、私は本当に実感したことがありました。