アジア記録保持者に日本勢が挑戦

男子400m障害は前回金メダルのA.アルサレク(28、カタール)が出場する。18年にアジア記録(46秒98)をマークし、翌19年は世界陸上ドーハ大会で銅メダルを獲得。21年の東京五輪でも5位に入賞した。しかし22年5月にハムストリング(大腿裏)を負傷し、手術を受けた。22年シーズンは試合に出場していない。今年レースに復帰したがシーズンベストは48秒56にとどまっている。世界陸上ブダペストで48秒58をマークした黒川和樹(22、法大4年)にも勝機はある。

同じように女子やり投も、アジア記録保持者に日本選手が勝つチャンスがある。呂会会(34、中国)はアジア記録の67m98を19年にマークし、同年の世界陸上で銅メダル、21年東京五輪でも5位に入った選手。しかし今季のシーズンベストは62m35にとどまっている。日本の斉藤真理菜(27、スズキ)はシーズンベストが62m07で、アジア選手権も61m67で優勝した。

中国はもう1人の代表である劉詩穎(30、中国)が、シーズンベストこそ61m66と斉藤より低いが、世界陸上ブダペストでは6位に入賞した。アジア記録保持者の呂よりも、東京五輪金メダリストの劉の方が強敵になりそうだ。

大会5日目は女子走高跳に2m00のアジア記録保持者のN.ドゥボヴィスカヤ(25、カザフスタン)が、女子400m障害には53秒09のアジア記録を持つK.アデコヤ(30、バーレーン)が出場する。ドゥボヴィスカヤは昨年の世界陸上オレゴン8位、アデコヤは今年の世界陸上ブダペスト4位入賞者。世界で戦うアジアトップ選手のパフォーマンスを、しっかり見ておきたい。

【陸上競技5日目(10月3日)決勝種目】
20時00分~ 女子走高跳
20時10分~ 男子三段跳
20時20分~ 女子400m障害
20時35分~ 男子400m障害
20時50分~ 女子5000m
21時10分~ 女子やり投
21時25分~ 男子800m
21時40分~ 男子十種競技1500m
22時05分~ 女子4×100mリレー
22時25分~ 男子4×100mリレー

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)