家族に知られるのはつらい…それでも

山内あゆキャスター:
ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐって、また新たに、1人の被害者が重い口を開きました。

元「Kis-My-Ft2」のメンバー飯田恭平さん、35歳です。

飯田さんは2001年、13歳の時にジャニーズ事務所に入所。そして2005年、ジャニーズJr.の中のグループ「Kis-My-Ft2」が立ち上がる時、8人の結成メンバーの1人に選ばれました。

ただ、CDデビュー前の2006年に「Kis-My-Ft2」を脱退。そしてジャニーズ事務所自体も退所します。このあと残った7人のメンバーで、「Kis-My-Ft2」は、2011年にCDデビューを果たしました。

飯田さんは、入所した13歳の時、ジャニー氏の自宅マンションで、初めて性被害を受けたそうです。それから、約5年間、被害は続きました。ジャニー氏は、寝ていた飯田さんに対して、マッサージをしていて、そこから性加害が始まったと、インタビューで話していました。

また、18歳になる頃にジャニーズ事務所を退所ましたが、この時、主な理由として「学業に専念したい」としていました。

ただ、本当は「(性加害が)理由の一つでは確実にある。期待をしてくれている家族に、悲しい思いをさせたくない面もあり、被害について言わなかった」と話していました。

そして2023年9月になって、「ジャニーズ性加害問題 当事者の会」に合流します。

今回、「黙っていたことによって、新たな被害者を生んでしまったのではないかと、ものすごく心の中で後悔があった」という思いがあったから取材を受けたと話していました。

井上貴博キャスター:
テレビカメラの前で話すのは、勇気が必要だったと思います。少なくとも、被害者は数百人にのぼると言われている。話すことで再出発をしたい、と考える方もいれば、いや、話したいけれども話せない、という方も多くいらっしゃる。

いずれにしても、さまざまな方が、話したいタイミングがもしあるのであれば、そのタイミングで話せる環境が、いかに大切なのかというのを強く感じました。

日比麻音子キャスター:
言葉にすること、話すことが、全てではないと思います。話さないことによって、ご自身であったり、大切な方を守るという手段にもなると思います。ただ、20年以上、このタイミングで言葉にしていただいた、その勇気に感謝したいと思います。