92歳の長谷忠さん 出会った劇団で同性愛者であることを打ち明ける


「お酒もどうぞ、おじいさん乾杯しましょうよ」
長谷さんが演じるのはいつも女性の役です。

「女性の役割をやっているのは、性にあっているのよね。だいたいみんな認めてくれている」
長谷さんは同性愛者です。しかし長年その事実を隠し続けてきました。

「ぼくは『おかま』なんですよ。同性愛者ってわからんか知らんけど、割といてるんですよね。だけど黙ってるんですよ、普通はね」
長谷さんは3年前に偶然「むすび」の紙芝居を見て、生き生きと役を演じる自分と同年代の人たちの存在を知りました。『隠し事をせずにこの人たちと残りの人生を楽しみたい』。そう思った長谷さんは同性愛者であることをカミングアウトしました。

「黙ってたらな、おもろないで。黙っておられへんよ、ここに来たら。他のところはそんなところないやろ。「むすび」は発達しているねん」