日本損害保険協会の新納会長は、ビッグモーターによる保険金の不正請求問題や企業向け保険での価格調整問題など、損保業界で不祥事が相次いでいることについて陳謝しました。

日本損害保険協会・新納啓介会長(あいおいニッセイ同和損保社長)
「ビッグモーター社による保険金不正請求および保険料調整行為について、お客様ならびに関係者のみなさまにご迷惑とご心配をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」

損保協会の新納会長はきょうの定例会見で、中古車販売大手のビッグモーターによる保険金の不正請求問題や、企業向け保険での価格調整問題など、損保業界で不祥事が相次いでいることについて陳謝しました。

ビッグモーターの不正請求について新納会長は、「公平な保険制度を歪めるもので、毅然とした姿勢で厳正な対処を行う必要がある」とした上で、顧客保護を最優先に対応を進めていくと強調しました。

また、企業向け保険で損保各社が価格を調整していた問題については、「損保業界に対する信頼が揺らいでいることは遺憾だ」とした上で、独占禁止法を守るための指針を改定し各社に働きかけるとしました。

会見前に行われた損保協会の理事会には、理事として先日、辞任を発表した損保ジャパンの白川社長が参加し、業界に向けての謝罪の言葉があったということです。

その上で白川社長は、「在籍中はこの問題について真正面から業界一丸となって取り組む」と話し、理事を続投する意向を示したと明かしました。