子どもを持つことが許されなかった入所者たち 小学生は「孫のような存在」だった


(三橋昂生さん)
「やさしいおじいちゃん、おばあちゃんがいたからよかった」

やさしいおじいちゃん、おばあちゃんとは入所者のことです。ハンセン病療養所のすぐそばに小学校があるのは全国でここだけでした。
船でしか渡れない大島。職員の子どもたちが通う小学校は、子どもがいなくなり、6年前に休校になりました。
入所者がそばにいるのが当たり前の日常、子どもを持つことを許されなかった入所者たちは本当の孫のように可愛がりました。

お返しをしたいと、子どもたちの発案で立ち上げたのが、島の外から来た人を案内するツアーです。

ガイドは毎回子どもたちが務め、昂生さんも一生懸命でした。
(三橋昂生さん 2004年)
「風の舞の意味は、入所者の人の魂だけでも風に乗ってふるさとへ帰れるようにという意味で」
