見直される自治体の災害用備蓄
災害関連死を繰り返さないために、厚真町は避難所の備えを見直しました。

町の備蓄庫には、約1000人分の食料や水のほか、おむつや粉ミルク、携帯トイレが保管されています。コンテナボックスには筆記具や町職員が着用するベスト、懐中電灯など、避難所の開設に欠かせない「避難所キット」が入っています。

しかし、備蓄庫のスペースの関係で、想定避難者数の10分の1程度しか備蓄できないのが段ボールベッドです。段ボールベッドは、床に寝るのと違い、高さがあるので、横になったり起き上がったりしやすく、床から舞いあがるほこりを吸う量も減らせます。エコノミークラス症候群や肺炎の防止に有効です。
胆振東部地震のとき、段ボールベッドは被災直後から用意されたわけではありませんでした。清光さんとサダ子さんは、「ごろ寝で、枡の中みたいな感じで、1週間くらい」過ごしたといいます。
今、各自治体は、災害時に段ボールベッドを優先的に確保できるよう製造工場と協定を結んでいます。厚真町も、2020年10月に、恵庭市にある工場と協定を結びました。