「トイレにもついてくる人もいるんですよ」異常な盗撮…

Q.新しい選手が入ってきづらい部分がもしかするとあると思うのですが

「そうですね。もちろん水着に最初なるときは、みんな違和感があると思う。それで走り回って飛び込んでとなると入りづらい競技だなと思うんですけど、今はルールが変わってきて先ほどもお伝えしたんですけど、短パンでも、長いスパッツでも。タンクトップでも。長いTシャツやインナー。何でもよくなってきてるので。
ルールはそのように対応してきているので、学生(選手)もやり出しの子も入りやすくなってるんじゃないのかなっては思います。もちろん産後の女性も、やっぱりそこを気にして『水着になりたくないから出ない』みたいな方もいらっしゃったりしたので、そういったところは徐々に変化は今のビーチバレー界はあると思う」

Q.新しい選手が入りやすくするためには“盗撮問題”はどうしていかなければいけないとお考えですか?

「そうですね。実際にそういう被害を聞いてはいるんですけど、見たりとかがあんまりないので。盗撮(被害)よりも実際の距離でついてきたりとか『写真撮ってください』って言ってセクハラな発言があったりとかっていうほうが選手自身は感じてて。盗撮ってやっぱり隠れて撮ってるから知らないじゃないですか。自分たちは。あるんでしょうけど。っていうのはそうですね…。取り締まるのは難しいところですね。カメラ禁止とかになっちゃう感じになっちゃうんですかね。それでも長いレンズ持ってきて至近距離で撮る人もいるので。どんだけアップにしてそこを撮るのみたいな。あとなんか水着を透かして見れるレンズとかもあるらしくて。水着を着てるじゃないですか?それを透かしちゃう盗撮用のレンズがあるらしいんです。なので水着を作るときに、それに対抗する透かされない生地を使ってる選手もいました」

Q.いちいちそういうのにも気を付けないといけないんですね…。すごく精神的にも辛くなる人もいるのでは?

「そうですね。本当に1回被害にあっちゃうと『この人もそうなのかな?』って思っちゃう人は多分いますね。いると思う」

Q.本来であれば試合だけに集中したいと思いますが、そのほかで気にしないといけない箇所が多すぎますね

「そうですね…。もうちょっと…、そうですね…。気にしちゃうようなことがあると余計に気になると思うので、そうじゃなくなるようにしていただけると…嬉しいですね…」

Q.本来ビーチバレーという競技はどういったところが魅力でどういったところを楽しんでほしいですか?

「やっぱりビーチバレーは、本当に“心技体”っていうんですけれども、心と体と技術とかも全部繋がってるんですけど。本当に毎日の積み重ねがそこ(試合結果)に出るので。自分の周りに置く環境とかも全てをそこに繋がるように選んでいかないとオリンピックだったりでベストのパフォーマンスをするのは難しいと思うので。
みんなが助けてくれて支えてくれる環境っていうのが一番ビーチバレーは強くなっていくと思う。

皆さんとの距離が近いってのもすごいビーチバレーの魅力ですし、皆さんのパワーがとても影響してるってことを“いい意味”でも“よくない意味”でも思ってくださって見ていただけるとビーチバレーはもっと華やかですし、近くで見れますし。選手もフレンドリーな感じではあると思うので、一緒に皆さんで作っていけるような競技だなとは思っています。『近くで一緒に作っていきましょう』みたいな感じになると選手はうれしいと思います」

Q.盗撮問題について、アスリートとして今後スポーツ界を通してどうなってほしいと思いますか?

「私的にはやっぱり水着でやってる女性の姿はかっこいいなって思っているので
実際にトップ選手が何を着てやってるかっていうと、やっぱりみんな水着を選ぶんですよ。それは今までやってきたものだからかもしれないんですけど。世界で戦ってる人はそれをかっこいいと思って選んでいるので。やっぱりそのままでビーチバレーがかっこいいなって意味で見てもらえるようになるといいなと思ってます。水着の姿が。そういうちょっと違うほうじゃなくて。

なので、そういった問題で傷つく選手がいてやめていくとか。それが影響して、自分たちがやりたいものじゃないものを選ばざるを得なくなるっていうのは、できるだけ自分たちは避けていきたいなとは思いますね」

Q.盗撮はスポーツ界全体でも同じく問題視されてますが

「『そういう目で見るんだ』って、そういう(盗撮問題の)記事を見て思ったりはしますけど。難しいところですかね。じゃあ『水着でやるな』って今言われたら『えっ?』てなりますよね。他の競技の方は、どうなんでしょう…」

Q.選手として競技団体や協会などの盗撮問題への取り組みはどう思っていますか?

「今は実際に何かがあったら対応してもらってる感じではあるので。協会もいろいろ変えようとして動いていると思う。例えば『シャワーが一般の方と共有になってしまうところは良くないと思います』っていう意見だったりとかを選手会から選手の意見としてあげたりとか。それも一緒に作っていくっていう感じで。やっぱりいろんな人がいたほうがアイディアはたくさん出てくると思うので。動線だったり、着替えだったりシャワーだったりトイレにもついてくる人もいるんですよ。目の前で待っていたりとか。なのでトイレの入口の向きを変えてもらうとかもあります。入った瞬間にそこに来る人とかもいるので。そういうのがあるんだって思って、みんなで協力していただいて、経験積み重ねて、良くしていくしかないのかなと思います」