「ケータイのカメラでズームとかして狙って…」悪質な盗撮の手口

…そういう人たちはちょっと嫌だなって、やっぱり思う選手もたくさんいるので、そういったところを日本の文化だと取り締まっていくしかないのかなって感じですね。海外だと、そこにそういう意識を持つ人そのものが少ないと思うんですよ。すごく近くで見てるんですけど。そういう(盗撮目的の)感覚じゃないんですよね。やっぱり文化がそうさせてるなって私はすごい思うので。日本人はしっかり隠すじゃないですけど、露出をあまりしないじゃないですか。
それが普通だな、一般的な感じだなと思うので、その差が海外に行ってると思うんですけど。その日本の文化がそういった意味では、問題になってしまうポイントなのか。そういう水着だったり、体操服とかスケートの服とかですかね。ああいうのは、そういった意味で日本人は見てしまうのかなって思う。
露出が少ないっていう日本人の「肌を出さない」「恥ずかしい」っていうような文化がそうさせてるんじゃないのかなって私は思います。しょうがないとは思うので、そういったところで受け入れられにくかったり捉え方が違かったりするのかなっていうのは思います」
Q.文化はなかなか変えにくいとは思いますが、そうした中で盗撮問題はどう変えていくべきだと思いますか?
「そうですね。やっぱり他の国と同じようにはいかないと思う。選手自身も変えるところが必要だと思うので、私達で言いますと、最近は水着ではなく短い短パンだったり、長いスパッツだったりを着用してもOKになりましたし、上着もタンクトップを着ても大丈夫っていうルールになってきているので、そういった意味では選手自身もそういう問題を起こさせないようなユニフォームを選ぶことも必要かなと思います」
Q.選手たちも盗撮問題を気にせず着たいものを着るというのが一番だと思いますが、問題に合わせなければいけないというのは、どう感じていますか?
「そうですね。(問題に合わせて)していった方がいいんでしょうけど、今の私の時点では、やっぱり動きやすい方を自分で選びます。ただ、その試合じゃないところでもそういうこと(盗撮)は起きるので…。例えば、砂を流しているシャワーのところに近づいてくるとか。結構外でやってるのでビーチバレーって。見ている人と距離が近いというのも持ち味ですし、選手が個人で会場に集まってきたり、出ていったりするので遭遇しやすいんですよ。
そういったときにもそういうこと(盗撮)は起きるので、そこはもう、見てる人とやってる人で作っていくしかないのかなとは思います。選手側では服を選んだりとか外を歩くときにはもう水着では歩かないとか。そういうのが必要になってくるのかなとは思います。」
Q.ズーミングやシャワーの近くにいる人を目撃したときは、どう思いますか?
「私は結構『あっ!おかしい!』と思ったら、すぐに言うというか引くことはしないですね。『なんですか?』みたいな。その後に関係者に言いに行きます。他の子がやっぱり嫌な子とかがいたりとか本当に熱狂的なファンになっちゃうとトイレまでついてくるとかもあるので。それは危険だなってやっぱり思ってしまうので、そのときは選手同士でも助け合いますけど、やっぱり関係者の方に言って『ちょっとおかしな動きしてる人がいます』だったりとか『変な声のかけ方をしてくる人がいます』っていうのだけ一応お伝えしてその場にいてもらうように。見張ってもらうじゃないですけれど、警備してもらうっていう感じで。今のところはお願いしています。でも言えない子がやっぱり多いと思う。学生選手とかにも結構あるみたいなので重なってくるとちょっと嫌な思いしてしまうと良くないとは思いますね」

Q.なかなか言えない選手にとってはプレーに影響も出てくるものですか?
「メンタル的にやられるとビーチバレーは頭とか心とか体とか全部に影響して。やっぱり暑い中でやるってなると心が乱れると体力的に出し方を間違えてしまう。なんていうんですかね。出し切っちゃって倒れちゃったりとかいうのもあると思うので、選手の心に負担をかけるのはプレーにはすごく影響してくるところだなと思います」
Q.ご自身のプレーのなかでカメラレンズや観客の目線などで違和感を感じたことはありますか?
「違和感はあります。サーブをちょっと後ろから打ちたいなと思って後ろに下がるじゃないすか、そこに観客がいるんで。もう構えた瞬間にお尻が目の前ですよね。
見る方も大変なのかもしれないんですけど。コートの作り方とかもできるだけ近い方が面白いってわかってるので、そういうふうに近くには持っていきたいんですけど。そういった変な意味でそこの席を買う人っていうのがいたりだとか、ケータイのカメラでズームとかして狙って撮っている人がいるのは聞いているので。そうされると、せっかくビーチバレーを楽しんでもらいたいポイントがずれるなっていうふうに思う。残念ですね。嫌だと思うこともあるかもしれないですけれど。残念な気持ちには選手はなると思う」
Q.ビーチバレーは競技の華やかさ・美しさというのも魅力の一つだと思いますが
「全身をすごい使う競技なので女性でも鍛え上げられた体になっていきますし、お尻とかお腹とか全部です。肩周りとか足もそうですけど、やっぱり動けているシーズン中に入ってくると体がキレているのがわかるので『仕上がってるな』っていうのは、やっぱりかっこよく見えると思う。そういうふうに見てもらうと一番嬉しいですね。近くで躍動感だったり砂の飛び方や汗も飛んでくると思いますし、すごい近いと呼吸の感じとかも見えると思う。表情がどうなってるとか。それが双眼鏡で見ないといけない距離とかになっちゃうとビーチバレーの面白さはちょっと…。と思います」

Q.インドア(バレーボール)でやっていたときには盗撮問題に関して感じたことはあったか?
「いやないですね。でも、プロのチームとかになってくると、もしかしたらあったかもしれないですね。だんだんユニフォームも現代に近づくにつれてフィットするような形が多くなっていると思うので。選手の動きやすさを重視してなのかもしれないですけど、実際にぴらぴらしちゃうと私は動きにくいなと思ってしまう。普段着てないので。なので選手的にはもしかしたら動きやすいかもしれないですけど、
(フィットするような形のユニフォームに)変えることで違った問題が出てきたかもしれないですね」














