『さくらんぼ餅』5円値上げの裏側で…

ご存知、『さくらんぼ餅』。
3×4のマス目に入ったかわいらしい駄菓子で、もちもち食感とさわやかなさくらんぼの香りが特徴。1979年から販売しています。
長年守ってきた30円という価格でしたが、2022年に、5円の値上げに踏み切りました。

『さくらんぼ餅』のメーカー、愛知県・名古屋市にある『共親製菓』をたずねました。
共親製菓 専務取締役 安部隆博氏
「お菓子を作るための原材料、電気代、包装資材などあらゆるものの価格が上がってきてしまって、なかなかずっとこのままの価格でやるのは厳しいというところからですね。」
増えたコストは、光熱費だけでも1.5倍。
5円の値上げだけでは賄えないように思えますが・・・

共親製菓 専務取締役 安部隆博氏
「駄菓子って、ちっちゃい子どもの頃に100円とか持って、『何個買おうかな?』って計算して楽しく選ぶ。
たかが5円10円ですけど、みんなが上がっちゃうと、選ぶお菓子が減っちゃって楽しさがなくなっちゃうので、できる限りのところで、‟5円”にしました。」

低価格を維持するため、共親製菓では、地道な努力が行われています。
商品がこぼれ落ちるのを防ぐために機械の隙間を塞いだり、生産効率を上げるため、餅をかき出すための道具をしゃもじ型からくわのような形に改良するなど…
実はこれらは全て、現場で働く社員のアイデア。
コストカットや、働きやすさに繋がる意見を積極的に取り入れているそうです。
共親製菓 専務取締役 安部隆博氏
「ありがたいことに、販売量はそれなりに増えていっている。
いろいろな駄菓子を選ぶ楽しさとか、いろいろ買って友だちと食べる楽しさをずっと守り続けたい」