防潮堤が作られなかった海岸
各沿岸を取材したところ宮城県の南三陸町歌津地区には、住民が要望したにも関わらず防潮堤が建設されなかった海岸があることがわかりました。
「釜の前海岸」と呼ばれる幅数十メートルの小さな海岸ですが、12年前は背後の4軒の家が津波で被災しました。このため、住民は「新しい防潮堤をつくってほしい」と訴えたものの必要ないとして町が整備を見送ったというのです。

震災10年が経つタイミングで行われた村井知事へのインタビューで、担当記者にこの海岸についても聞いてもらうことにしました。「絶対に命を守ってやる」と防潮堤整備に政治生命をかけていた知事は、どんな所感を持つのだろうかと気になったからです。返ってきた答えは以下の通りでした。