■なぜ?カツオ豊漁 仮説①黒潮と海水温の影響

気象予報士の森朗氏によると、黒潮の大蛇行と海水温の高さ、この2つが影響してることが考えられるということです。


気象予報士 森朗氏:
「黒潮の大蛇行」
は2017年の8月から5年近く続いています。黒潮は、沖縄あたり、東シナ海の方から流れてきて、紀伊半島の南で大きく南に蛇行、その後北上してきます。この黒潮にカツオが乗ってくると、和歌山のところでは(沿岸から)離れてしまい、その後伊豆諸島の方に北上してくる。実はこの和歌山、紀伊半島の方では(現在)不漁なんですよ。すさみ町あたりは不漁で、勝浦あたりは豊漁になっているんです。

(こういうことから)この黒潮の影響があるのではないかと。ただ、黒潮はもう5年ぐらい蛇行していますから、(5年間)同じ状況が続いていなければいけない。
2022年で特徴的なのは今のところ海水温なんです。

森氏:
海水温で見ると三宅島のあたりが特に高いんですね。そのすぐ南が、平年よりも少し低い。ということは普段、2021年まで海水温が高くてこの辺にいたカツオが、少し陸地に寄ってきているのではないか、沿岸の漁場にカツオが集まってきてるんじゃないかという感じがするんですね。

実際に、勝浦漁業協同組合の渡辺和明管理課長によりますと、「三宅島の近海でたくさん獲れている」ということなんです。

森氏:
黒潮に乗ってやってきて、南の方の比較的水温が低い場所を避けて、陸地へ寄ってきている。だからちょうど海水温が高い三宅島近海で獲れているのではないかと推理しました。

勝川氏:
実際カツオの回遊経路はよくわかってないんです。ただ、カツオは大体24℃位の水温を好みますので、おそらく三宅島辺りがそういう水温になって、カツオにとって居心地がいいんじゃないですかね。

コメンテーター 水谷隼:
僕らは理由はどうであれ、美味しいカツオが食べられたらそれで幸せですからね。値段も安くなってますし。今日カツオにしようかなと思って。カルパッチョか刺身かな、なんて思ってるんですよね。

森氏:
ただ、こういう黒潮の蛇行みたいなことが起こると、海の生態系に色々な影響を及ぼしますので多少関連はしているのかなと思いますけどね。

先ほど中継で話を伺った関社長にも仮説を立てていただきました。
やはり関社長は“溜まりガツオ”の可能性を考えています。