出火後60秒で300℃まで達するガス充満…消防記録から見えた生々しい状況
現場は当時どのような状況だったのか。消防の活動記録などから改めて振り返る。消防が初めて第一スタジオでの火事を把握した際の通報記録。
(消防)「消防です。火事ですか?救急ですか?」
(通報者)「多分どっちもやと思うんですけど。桃山町因幡なんですけど、爆発音があって煙が出ています」
(消防)「爆発ですか?」
(通報者)「はい。なんか悲鳴が聞こえてて。アニメなんちゃら…。服が全部焦げている人がいます。ちょっと、どうしたらいいですか?全身やけどの人とかいます」
最初の通報から7分後の午前10時40分に部隊が現場に到着。その3分後に放水が始まった。この時、スタジオの周りには負傷した社員35人が路上などに避難していて、隊員らにこう話したという。
(負傷した社員)「出火したとき会社には70人はいた」
スタジオ内に隊員らが入れたのは放水開始から12分後のこと。しかし、すでに状況は想像を絶するものとなっていた。
まず1階で2人、そして2階では11人が遺体で発見。さらに…。
(消防記録より)「3階に熱気が充満しており2階からの進入が困難」
出火して60秒後には300℃までに達するガスが充満したという。屋上と3階とをつなぐ階段の周辺には、折り重なるような形で20人が亡くなっていた。
一方、全身の9割以上にやけどを負った青葉被告。事件から1か月後に入院先の病院で撮影された動画では、顔全体に包帯が巻かれて表情を伺うことはできないが、医師からの問いかけにはしっかりと応じる姿が確認できる。
(医師)「あと少なくとも4回は手術をします。わかった?がんばれる?」