先月、都内で中高生を対象にしたワークショップが開かれました。テーマは「SNSに蔓延する偽の情報をどう見抜くか」。誇大広告や陰謀論など、ネット上にあふれる様々な情報とどのように接していけば良いのか。夏休み中のおよそ20人が参加したこのイベントを取材しました。

都内で開催されたワークショップ。参加したのは「デジタルネイティブ世代」とされる、物心ついた頃からパソコンやスマートフォンでSNSに慣れ親しんできた10代です。

どうやって偽情報を見抜くか? 大切なのは「自分を疑うこと」
「フェイクニュースを実際に見たことある人はいますか」
会場にそう呼びかけたのは、日本ファクトチェックセンターの編集長も務める、ジャーナリストの古田大輔さん。

手をあげたのは全体の3分の1ほどですが・・・
「一度も見たことがないと思った人は既に騙されてる人です」
スマホやよく目にする看板、耳に入ってくる口コミなど、嘘の情報は日常の至るところに潜んでいると言います。
では、どうすれば見抜くことができるのか。
まずは、情報のソースや複数のメディアを自分の目で確認する。また、最近はオンラインの画像検索にチェック機能がついているものもあるので、こうしたツールを使うのも有効です。
しかし、こうした基本的なやり方だけでは足りず、古田さんは「クリティカルシンキング」が大切だと指摘します。
このワークショップでの「クリティカルシンキング」とは「自分自身に疑いの目を向ける」ことだと言います。ある情報に触れて、これは正しい、心地よい、と感じたら「なぜ自分はそう感じたのか」を考える。
そして、「自分が何に騙されやすいのか把握し理解するのが大切な一歩」だと。