戦闘機の襲撃後映像が残っていた 列車を狙ったのは“たまたま”

私たちは当時、機関車に乗っていた助士の男性の証言を録音したテープを入手しました。

機関車の助士 深澤隆さん(当時15)
「機関士が『あっ、来た』と。結局、トンネルの入り口で非常ブレーキをかけて、それが止まったのが、トンネルの真ん中に行って止まった」

そのとき男性は身体に機銃掃射を受け、背中などに弾が残りました。

――「来た」と叫んだ時にもうやられた?

機関車の助士 深澤隆さん
「ここ(身体)から血が弾いてたから、それで初めてびっくりした」

列車襲撃後、上空を飛行するアメリカ軍戦闘機の様子が、映像で残されていたことが専門家の分析で今回初めて分かりました。

飛んでいたのは湯の花トンネルを抜けた場所。中央本線の線路の位置が、現在と当時でほぼ一致します。その辺りを戦闘機は飛んでいたとみられます。

アメリカ軍の戦闘報告書によると、「本来、標的だった飛行場などへの攻撃をとりやめ、“たまたま”見つけた列車を狙った」としています。