去年、ユネスコの無形文化遺産に登録された「風流踊り」のひとつ、「永井の大念仏剣舞」がお盆を前に鎮魂の祈りをこめた舞を披露しました。庭元の家で踊る「笠揃(かさぞろえ)」は15年ぶりの実施です。

永井の大念仏剣舞は盛岡市南部の永井地域に伝わる先祖供養を目的とした剣舞で、いまから約220年前に紫波町日詰から伝わったとされています。
11日は保存会のメンバーが庭元の家を会場に舞を披露する「笠揃」が行われました。
永井の大念仏剣舞は円形の大きな台座の中央に塔がついた「大笠」が特徴で、踊り手は太刀や扇などを持って舞います。
笠揃は保存会の会長交代など特別な場面で行われるもので、今回は「風流踊り」のひとつとしてユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して実施されました。
11日は15年ぶりの笠揃を見ようと多くの人が訪れ、地域に伝わる民俗芸能を楽しみました。

(見学に訪れた人)
「話は聞いていましたが、実際に見てみたいと思っていました。すごく迫力があって神聖な剣舞だったと思います」
(永井大念仏剣舞保存会 小笠原康則さん)
「永井の大念仏剣舞が地域の財産だということを、笠揃を通じて理解していただけたのでは」

保存会は、若い世代を育成し地域での発表の場を設けることで、次の世代に剣舞をつないでいきたいとしています。