物価の優等生とも言われる「バナナ」をめぐり、フィリピン大使館が「値上げしてほしい」と異例の訴えです。

ラウレル駐日フィリピン大使
「現状のまま継続するのは、フィリピンのバナナ生産者にとって、現実的ではなくフェアでもない」

きょう、日本にあるフィリピン大使館でラウレル駐日大使が会見し、全国のスーパーの業界団体にバナナの小売価格を上げるよう申し入れたことを明らかにしました。

バナナをめぐっては、肥料価格の上昇に加えて冷蔵保管の費用なども高騰していますが、日本での小売り価格は7年間ほぼ横ばいとなっていて生産者の負担が増しているということです。

フィリピン政府担当者
「このままでは、小さな生産者がいなくなってしまう」

日本のバナナの8割近くはフィリピン産ですが、スーパーからは「値上げをすると、売れなくなる」との声も出ていて、今後、流通側がどう受け止めるか注目です。