「車の医者が勝手に違うところを傷付けてお金もらうって…」
現場の職人としては、このような偽装は絶対に許せることではないと話します。
(ベテラン板金職人)
「『車の医者』としてやっているつもりなので。でも医者だからと言ったって、勝手に違うところを傷付けて縫っちゃって、かかってもいないのに『病気やで』って言ってウソついてお金をもらうっていうのも。そんなことをしてまでお金欲しいって、ようわからないですね」
また、特別調査委員会からの調査報告書によりますと、ビッグモーターでは2014年から数年の間に板金塗装を担う修理工場を倍増させていて、現場の作業員には未経験者が多く配置されていました。
細田社長は不正がはびこった原因のひとつに職人の経験の浅さを指摘します。
(板金塗装「BEEF IT CARS」 細田宗範代表取締役)
「(Q新人から職人を育てていくのはどれくらいかかる?)基本ベースは同じなんですけど車種によっても全然違ったりするので、それを毎回毎回教えていって、早い人でも3年かかる。そんな1年2年ですぐにっていう職種ではないですね」
こちらの修理工場では、顧客との信頼関係を大切にするために、修理の様子を一部YouTubeで公開しています。
(板金塗装「BEEF IT CARS」 細田宗範代表取締役)
「言葉で伝わらない部分があるので、それを動画にして出すと、お客さんが喜んでくれるというのはあります。自分たちのやっている仕事を『お客さんに見せるべきではない』という考え方の職人も多いと思うんですよ。それが当たり前だったけど、今回の事件が、時代は変わってそうじゃないよねというひとつのきっかけにはなったかな、なるんじゃないかなと思います」