マナーを守らない渡船業者が確認されていた

 一体、どんな条例なのか?取材班は神戸市の担当者に話を聞きました。

 (神戸港管理事務所 喜多俊文所長)
 「古くは昭和48年(1973年)のようなんですが、基本的には港湾の施設というのは元々物流のための施設ですので、そういう魚釣りなどの行為については基本的には禁止と定めておりました。(Q条例は昭和48年(1973年)からあるとのことだが、渡船業者がいたことも把握していた?)常時見張っているようなそういうわけでもありませんが、そういう事実があったということは薄々は認識していた」
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 神戸市によると、防波堤は1973年に制定された条例で、そもそも立ち入りが禁止されていたといいます。しかし、これまで明確に立ち入り禁止だとは伝えておらず、釣り客の存在も渡船業者の存在も黙認されてきました。

 (神戸港管理事務所 喜多俊文所長)
 「フェンスが一応あるんですけど、あえてそれを乗り越えて人が乗り降りするようなことをしていたので、これはちょっと見た目にも行き過ぎかなということで、『指導に入らなければ』という判断を当時(去年)はしたということです」
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 ほとんどの渡船業者は、決められた場所で客を船に乗せるなどマナーを守ってきたといいますが、神戸市によると、ある業者がフェンス越しに客を乗せている様子を確認。安全面などを考慮して、全ての渡船業者に対して運航を禁止する措置を取りました。

釣り具店にも影響「来客の頻度落ちていっている」

 防波堤での釣りが禁止された影響は、周辺の釣り具店にも出ています。

 (フィッシングマックス 神達篤志取締役営業本部長)
 「現場に近いお店ですので、行けなくなってしまいますと、そのお客様が丸々来なくなる状況ですので、売り上げの方もやはり少し影響が出ておりますね。2割とか…来客の頻度は落ちていっている」
 (ポイント 井川優矢店長)
 「神戸自体が釣りをする所が少なかったので、その中で釣りに行きやすい場所としてお客様から認知されていることが多かったですね。今というよりかは、これから先がどうなるか懸念されるところですね」