遅れた分の勉強のフォローは誰が…

山本キャスター:
その診断を受けても治療方法に関して、なかなか確立されていないという現状があるんですよね。症状を緩和させる薬はあるんですけれども、効果的な治療方法は見つかっていません。症状が治まるまでは、平均で14年かかります。
また国が定めている「指定難病」になっていないんですよね。指定されるにはいくつかの要件があるんですが、この「クライネ・レビン症候群」は、診断基準が確立していないという理由で難病に指定はされていない。よって医療費の助成をはじめとする社会的な保障が確立されていないという現状なんですね。
小川キャスター:
難病の指定もされていない。そしてクライネ・レビン症候群自体、医師の方も知らない方がいらっしゃるという中で、どんなサポートというのが必要だと感じていらっしゃいますか。

NPO法人「日本過眠症患者協会」元代表 朝井香子さん:
やはり発症が10代なので、お勉強ですね。学校に行く時期に「過眠期」が来て、学校に行けなくなってしまい、出席日数が足りなかったり、勉強が増えたりする。なので、自治体から遅れた分のお勉強をフォローするような家庭教師を派遣してくれるようなもの、あるいはクライネ・レビン症候群だという診断書を持っていけば、出席日数を少し大目に見てくれるような学校側の対処だったり、そういったものがあればいいかなと思います。
小川キャスター:
現場のお医者さんにもこの病気を知ってもらいたい。そして患者さんにはどんなことを伝えたいですか?
NPO法人「日本過眠症患者協会」元代表 朝井香子さん:
ひろと君が出てましたけれども、絶対に寛解して普通の生活が送れるようになる病気なので、悲観的にならずに、「過眠期」とうまく付き合いながら寛解したときに普通の生活が送れるように準備をしていく。諦めないで欲しいということを言いたいですね。