―電源喪失ということは考えられますか。

若林伸和教授:潜水艇というのは基準があまりない。普通の船だったら基準があって、例えば電源一つが駄目になってもバックアップがありますよ、としないといけないが、これはなってない可能性も多分高く、1個駄目になったらそれで終わりってことかもしれない。基準がないんです。

船だと細かい基準があって、検査をして通らないと航行できないんですが、これはそういう意味ではちょっと基準がないはずで、そのあたりが問題だと思います。金額に関してはいろいろコストから計算してるんでしょうけれど、安全性に関してはいろいろ報道されている情報から考えると、そんなにしっかりしてないかなというイメージはありますね。

―遊覧船でも何でもお客さんを乗せるという乗り物というのは、いざというときの対応は必ず考えられていると私達思っていたんですけどもそうでもない。

深海4000m近くのところから救助する方法がそもそもない。普通の船だと海の上に落ちたら、何とか助かる道は残されますけれど、これはそういうことはちょっと無理です。