■会社の無理解で退職に…「軽い気持ちでコロナと向き合っていた自分に後悔」

続いて、インタビューに答えてくれたのは20代の女性。2022年の1月下旬に、コロナに感染し、その後、百日咳やマイコプラズマ肺炎、気管支炎などの後遺症の合併症を患いました。電話が一分も出来ないため、家族にもまだ、症状について説明ができていないと言います。

ーー生活の何が一番大変ですか?

何しててもつらいんですけど、お風呂に入ることができなくて、トイレがギリギリです。立つことが一番きついというか、息苦しくて、フラフラするんです。お風呂ってまず服を脱いで、さらに髪や体を洗う。時間的な面でも体力的な面でも、あとリスク的な面でもやっぱり倒れたりしやすい場所であるということを考えた時に、とても優先事項には入らず、後回しになっちゃいます。

ーー“コロナ後遺症”を自覚したのはいつですか?

療養期間があけるタイミングなのに、息ができなくて、どうしたのかなと思って。療養10日目で保健所に電話したんですけど、保健所からは「もう対応できない」って言われてしまって、やはり、その時は保健所の方を頼りにして電話をかけたので、結構ショックでした。

ーー“コロナ後遺症”の周囲の理解はいかがですか?

仕事は、ちょうどつい4月に、退職になってしまいました。どうしても理解が…難しくて、これ以上は(復帰を)待つことができないって。“コロナ後遺症”の診断書を見せてはいたんですけど、やっぱり見た目では後遺症の症状が分からなくて、さらにその時期がオミクロン株は大したことないみたいな風潮も流れていました。(職場でも)「どうせそんな大したことないよ」「病院が大げさなんだよ」って言われました。コロナに感染した原因は職場のクラスターだったんですけど、後遺症になったのは私だけなんです。最初に発症した人たちはみんな復帰していて、それも本当に何か、仕方ないんですけど、なんとも言えない気持ちです。

ーー今、感じることはありますか?

私自身もまさか20代で重症化して、本当に命の危険を感じることがあると思っていなかったので、軽く見ていたら本当に痛い目にあうので、気を付けてくださいとしか言えない。本当に、後悔してますね、すごく…。軽い気持ちでコロナと向き合っていた自分に、今でも後悔しています。

(5月19日放送・配信「SHARE」より)